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だい?」とバカにしました。怒ったエロスはアポロンを金の矢、河の神の娘でこの辺りで最も美しく純粋なダフネを鉛の矢で射貫きました。

エロスの金の矢で射られた者は、その後で初めて目にした者に恋し、鉛の矢で射られた物は初めて見た者を拒絶します。

[kari-p-1...+]
『アポロンとダフネ』(バロックを代表するイタリアの彫刻・建築・画家ベルニーニ 1625年)国立ボルゲーゼ美術館"Apollo and Daphne (Bernini)"©Archtas(1 June 2018)/Adapted/CC BY-SA 4.0

見目麗しく、動物からさえももてるアポロンですが、いくら求愛してもダフネから激しく拒絶されます。

激しい恋心に気が狂いそうになるアポロンは、待ち伏せして美しいダフネに近づこうとしますが、気づかれ逃げられてしまいます。

追いかけてくるアポロンから逃れるため、ダフネは必死で涙ながらに叫びました。「お父様、助けてください!例えどんな姿になっても、この男のものにならないよう逃げさせて下さい!!!」

父である河の神ペーネイオスは、娘の悲痛な叫びを聞き入れました。

たちまちダフネの白く柔らかな肌は樹皮に覆われ、たなびく美しい髪は緑色の葉となり、天に向けて差し伸べていた手は木の枝と化しました。

ダフネは自らの身体を月桂樹の木に変えてまで、アポロンの手から一生逃れる方を選んだのです。

[アポロン+]

あれほど焦がれたダフネは一瞬にして地に根を深く張った月桂樹に変わり、もはや一寸たりとも動きません。アポロンは三日三晩、月桂樹のもとで泣き続けました。

立ち去る際、「せめて私の聖樹になって欲しい」と頼むと、ダフネは枝を揺らしてうなづき、月桂樹の葉をアポロンの頭に落としました。

アポロンは「愛するダフネよ、私はあなたのことを決して忘れない」と、ダフネへの永遠の愛の証として月桂樹の冠を生涯かぶり続けたということです。

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ヨーロッパ 1905年〜1920年頃
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マラソン勝者の頭を飾る月桂樹の冠は見る機会も多いので、月桂樹は「栄光」「勝利」「栄誉」のイメージが強い方も多いと思います。
しかしながらアポロンとダフネの神話からお解りいただける通り、西洋では「変わらぬ愛の証」のシンボルとして用いられるモチーフでもあるのです。

西洋文明の原点である、古代ギリシャに由来するトラディッショナルなモチーフとして、エドワーディアンからアールデコにかけてハイクラスのジュエリーデザインに取り入れられる代表的なモチーフの1つとも言えます。

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円形のシンプルなフレームの三カ所に、カリブレカット・ルビーをセットしてあります。カリブレカットは石と石の間に爪がない留め方なので、ルビーの濃いピンクのラインがスッキリ見えて、デザイン状の重要なポイントになっているのです


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