アロー
｢ほら、ここだよ〜♪｣
Gen
｢アロー、駄目だよ勝手に店の中に入っちゃ〜｣
アロー
｢このお店の人ってあぐらをかいてんのかな〜？｣
Gen
｢ははは、そんな事はないよ｣｢このアールデコスタイルの金属の装飾が面白いんだけど、何を売っているのかさっぱり解らないし、客が入っているのを見た事もないね、いや店の人すらいるんだかいないんだか解らないんだから・・｣
アロー
｢それに名前も変わってるよね、亜偶羅なんて？｣ ｢そう言えばGenのお店もRenaissanceって変わった名前だけど何でRenaissanceにしたの？｣
Gen
僕は子供の頃から船旅に憧れていて、外洋航路の船長になるのが夢だったんだよ。北杜夫のドクトルマンボウ航海記
は大好きだったなあ・・・。

※アローに一度海を見せてやりたかったなあ・・・。僕が19才の時、その頃飼っていた子犬のコロを連れて海に行ったのを想いだします。広い砂浜を思いっきり走り、波打ち際で楽しそうに遊んでいたなあ・・・。コロは僕が東京にに出て来る間際に天国に逝ったんです・・・。泣きながら倉庫の裏に穴を掘り、そこに埋葬して木の十字架を立てて来たのでした・・・。アローの遺骨は僕の側にずーっと置いて僕が死んだら一緒にお墓に埋めてもらおうと思っています。