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ツール
の深さが、現代でもヨーロッパにおいて教養と身分の高さを表す

3.メアンダー模様のアンティークジュエリー
 3-1.ヨーロッパ各国の王侯貴族に伝わるメアンダー・ティアラ
 3-2.ハイクラスのジュエリーに好んで用いられるメアンダー模様
 3-3.メアンダー模様のティアラが象徴する女性の知性と教養、そしてヨーロッパ文化を背負う格調の高さ

4.今では手に入らない極上のムーンストーン

5.トップクラスのティアラならではの2wayデザイン
 5-1.2wayタイプのティアラ
 5-2.ネックレスとして使用可能なムーンストーン・メアンダー・ティアラ
 5-3.ティアラとしての使う場合

ポイント1 ティアラとはどういうアイテムなのか

1-1.王侯貴族のステータスの象徴

アルバート王配がデザインしたオリエンタル・サークレット・ティアラを着けたヴィクトリア女王

ティアラは王侯貴族のステータスの象徴として着用されてきました。

19世紀は上流階級の社交の場において、頭に何らかの飾りを着けずに出席するということはあり得ませんでした。

コーネリアン・ティアラ着用のフランス皇后ジョゼフィーヌ・ド・ボアルネ(1763-1814年) ホラント王妃オルタンス・ド・ボアルネ(1783-1837年)
ヨーロッパの上流階級はつながりがあるので、基本的にはそれはヨーロッパで共通する文化でした。右上のオルタンスが着用しているのは、現代でもスウェーデン王室に伝わり、使用されることがあるカメオ・ティアラです。1809年に皇帝ナポレオンが皇后ジョゼフィーヌのために作ったものですが、この時はジョゼフィーヌの連れ子であるオルタンスが母から借りて着用しています。
フランス皇后ウジェニー・ド・モンティジョ(1826-1920年) 27歳頃

そのオルタンスと、ナポレオンの弟でホラント王ルイ・ボナパルトとの間にできたナポレオン三世の妻、ウジェニー皇后も当然ティアラを着用しています。

ナポレオン三世はフランス第二帝政の皇帝ですね。

皇后ウジェニーはスペイン貴族出身で、父はボナパルト主義者でした。

フランス皇帝ナポレオン三世(1808-1873年)

しかしながらナポレオン三世は1870年に勃発した普仏戦争で捕虜となってしまいました。

1870年に投降したナポレオン三世とビスマルクの会見

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