のですが、それぞれの石を彫ってダイヤをセットするのは非常に危険な細工です。
だからこういう細工の物は滅多に見ないものです。
翅の縁にはゴールドを彫って黒いエナメルを入れてありますが(
シャンルヴェ・エナメル)、これもまた手間の掛かる仕事です。
これらの細工を見ていると、如何にこのブローチが高度な技術と手間を掛けて作られたかがお解り頂けると思います。
そしてそれが特別に作られた一点物の証なのです!!
シトリンもアメジストも厚さが均一の単純なカットではありません。
表面に微妙な凸凹をつけてあるので、立体感があり、光の当たり方で実に美しい変化があるのです。こういう細部まで気を使った細工は本当に見て嬉しくなりますね♪
上翅と下翅にローズカットダイヤモンドが埋め込んでありますが、そのための相当厚みのあるシトリンとアメジストを使っているのです。
蝶の胴体中央部には厚みのあるローズカットダイヤモンドがセットされていますが、これは一段と厚みのある石で、カットの普通のローズカットダイヤモンドより、カット面数が多いダッチローズカットダイヤモンドです!
このブローチに使われているダイヤモンドはすべてローズカットダイヤモンドですが、全部の石が質の良いカットも綺麗なローズカットダイヤモンドが使われています!
カットや研磨以外に全く手を加えていない、天然のままの石をオープンセットにしてあるので、とてもナチュラルな輝きです。
石に厚みがあるので、様々な表情が出るのです!
この時代の宝石加工の技術は大変高度なものだったことが良く分かります。