ヴァレンヌ事件 マリー・アントワネット ルイ16世
18世紀 箱

上に絵に左下に6月20日と書いてあることでマリー・アントワネットとルイ16世が逃亡して国境近くのヴァレンヌで軍隊に拘束され、サンキュロット(革命派)に追求されているシーンであることが分かります。
左上に掲げられているボードの文字の意味は、「サンキュロット万歳(vive les sans-culottes)」です。

小箱の前面には、左にフランス共和国の旗が右側には王室の百合の紋章の旗が描かれ、その間にDroits de l'Homme(人権宣言)と書かれています。

後部や左右にもサンキュロットのシンボルが描かれています。

これらのことからこの小箱は、革命後のヴァレンヌ事件発生後に作られたことが分かりますが、蓋の内側には国王ルイ16世が描かれているのが不思議です?
国王に反感を持っている革命派が何故ここに国王を描かせたのか?
絵の具も描き方も上の絵と同じなので、明らかに同時期に描かれものと思われるので何らかの意味があったのだと思います。
もしかして隠れキリシタンが仏像の背中に十字架を彫ったように、国王を擁護する貴族が、小箱の外側に革命派を装ってそれらしい絵を描かせ蓋の内側ぬ国王を描いたのかとも思ったりしています。

何にせよこの小箱は見ことも無いような珍しい石を使い、絵と石の質感が一体化した実に美しい物で、縁のシルバーギルトには見事な彫金が施されています。
これはどう考えても革命派の人たちの趣味というよりは、貴族の趣味のように思えてならないのです。

だから僕はこの小箱は、生き延びる為に革命派に鞍替えした貴族が作らせた物のように思えるのです!

絵の具はどんな物を使っているかは分かりませんが、古い油絵のように表面にヒビが入っていることから、小箱と絵は同時代の物に間違いありません。

使われている石は、まるで模様を描いたようにさえ思える変化に富んだ美しい石で、相当なお金を掛けて作られた物である事を伺わせますし、
蓋に描かれたヴァレンヌ事件の絵は、とても細密な巧みな絵です。

フランス革命の激動期に作られたこの小箱を見ていると、これを作らせた人物はどんな人だったかといろいろ想像してしまいますし、歴史的な
事実にまつわるアンティークには不思議な魅力を感じます。


「ヴァレンヌ事件を描いた小箱」
フランス 18世紀末期
天然石、シルバーギルト
8,5cm×6cm×3,7cm



人権宣言
サンキュロット
サンキュロット
サンキュロット
ルイ16世 肖像画

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