白いステアタイトのスカラベが金の回転するベゼルとシルバーのシャンクにセットされています。
　スカラベの裏には美しさを表すネフェルの文字と太陽神の額等に良く飾られているコブラのウエラウス（太陽神、あるいはファラオのシンボル）のヒエログリフが刻まれて います。（スカラベの一部は僅かに破損しています）これらの事から、ファラオが愛する王妃の名前と、自分がファラオである証の為のウエラウスを彫ったスカラベ（お守り）を指輪にして指に填めていたと考えられるのです！
　 古代エジプトのシルバーのリングは極端に少ないのです。何故ならシルバーをエジプト内で手に入れることが出来なかったからであり、古代エジプトでは人間の体に例えれば金が肉、銀が骨と考えられており、シルバーそのものが神聖な金属として非常に貴重な物として考えられていたのです。
　 エジプト中王国時代後半からエジプト新王国時代（トトメス３世　１５０４〜１４５０BC）まではシルバーは他国から輸入されていたので、国内で入手可能な金よりも貴重な物として扱われ、グレコローマン時代までは貴重な金属のリストに常に金よりも高く記されていた。あのツタンカーメン王の埋葬品でさえも使われた銀は極めて少なく、金製品が百点以上もあったのに銀製品は僅か数個しかなかったのです！！
以上の事からこの指輪はファラオ又はそれに準ずる王族の指輪の可能性が高いのです！！