現代の色石とアンティークの色石の違い!!

今の宝石は、ほとんどが天然のままの石ではないことをご存じですか?
そしてアンティークジュエリーに使われている宝石は非加熱が当たり前なのを・・
アンティークジュエリーに使われている色石はすべて天然のままの貴重な石なのです!!

【現代の宝石の惨状】
僕が扱っている1930年代までのアンティークジュエリーでは、天然のままで人工処理していない石は当たり前のことなので、余り気にしていなかったのですが、最近の宝石事情を調べてみると、何と、ほとんど100%近くの石が熱処理またはいろいろな人工処理をしてあると言われているのです!!

1970年代から人工処理の石が増えて来ていることは知っていましたが、これほどの惨状とは思っていなかったのです!(因みに『宝石 加熱処理又は人工処理』で検索してみてください。現代の宝石という物がどんなに酷い惨状なのかが良く分かる筈です)

では何故こんなことになってしまったのでしょうか?
それは上質の宝石が枯渇してしまったからです!

よく考えて見ればそれは当然のことなのです。
例えば石油はあと40年後には枯渇すると言われていますが、石油が大量に消費されるようになったのは、フォード社がT型フォードという大量生産の自動車を作ってモータリゼーションが始まった1908年からです。

まだ、100年ぐらいしか経っていないのに、石油はあと約40年後には枯渇すると言われているのです!
それに比べて宝石は紀元前から二千年以上もの長い間採り続けているのですから、枯渇するのは当然至極です!!

日本が1964年の東京オリンピックの頃から急激な経済成長を遂げたように、欧米の経済成長が進み、宝石の大衆化が一段と進むとともに需要が増大したのですが、天然のままで販売出来るような石が少なく、このままでは商売にならないということで、それまでは見捨てられていたような宝石の範疇に入らない質の悪い石を、加熱または放射線を当てるなどの人工処理をして販売するようになったのです!!

しかも、次々に新しい人工処理の技術が開発されているので、宝石の鑑別能力が追いつかず、100%の鑑別が不可能な状態なのが問題です!

そんな状態なので、人工処理されていない天然のままの宝石が注目され、それを求める人が増えつつあるのですが、今では天然のままの宝石はごく僅かしか流通していないので、どこで買えば良いのかも分からない状態なのです!


当然ながら、天然のままの宝石の価格は、人工処理された宝石に比べて石の種類によって違いはあるものの、数倍から十数倍も高い価格で販売されています!!

現代の宝石関係者は、加熱処理は自然がやり残したことを人為的にやっているだけで、色も変化することはないので問題はなく、天然の石であることに変わりはないし、加熱処理をすることで誰でも宝石を買えるような価格になっているなどと言っているようですが、言い訳がましいにも程があるというものです!


【加熱処理された石と非加熱の石の違い】
加熱処理を施すと、一見綺麗な石には見えますが、宝石の持つ良さの一つであるキラキラ感が失われ、のっぺりとした感じになってしまうのです!!
だから、非加熱の天然の宝石が珍重されて高価な物になっているのです!!

漂白された養殖真珠の偽りの綺麗さと、天然真珠の自然な美しさのように、人工処理されていない天然のままの宝石がずっと美しいのは当然至極!!

【では、現代的な手法による加熱処理はいつから始まったのか?】

現代の宝石で行われている加熱処理の技術が最初に使われたのは、1915年から1920年頃に合成サファイヤを作っていたグラセット社が、偶然に色の良くないサファイヤを1500度の熱で加熱することで、色の良いサファイヤにすることに成功してからです。

それも実験的に成功したというだけで、その後の技術的な改良と、上質の石が枯渇して来たうえに、経済の発達で宝石の需要が増えたこともあり、1960年頃から本格的な加熱処理が始まったのです。

だから1500度の高熱を出せるストーブが無かった19世紀以前は、現代のような加熱処理は存在しなかったというのが間違いない事実なのです!!

【アンティークジュエリーに使われている宝石は非加熱で天然のままが当たり前】
僕が扱っている1930年代までの宝石は、まだ上質の宝石が豊富にあった時代なので、加熱処理などの人工処理などをする必要性が無かったからです!!

だからアンティークジュエリーを愛する人たちはとてもラッキーだと思います!♪
現代のジュエリーでは相当に高い価格になっていて、それもどこで買えば良いのかさえも分からないほど、天然のままの宝石を買うのが難しいのですから・・。

しかも現代のジュエリーで、天然のままの宝石を使っている物があったとしても、相当高額なうえに、アンティークジュエリーとは比較にならない細工の悪さを考えれば、如何に美しい宝石を使ったアンティークジュエリーが、価値のある物かが分かろうと言うものです!!

でも、アンティークジュエリーに使われている宝石でも上質の石とは限りません。
低価格の物には、天然のままであっても決して美しいとは言えない石が使われている物も多いのです。

それに石が美しかったとしても、細工が良くなく、デザインも良くない物は買うべきではありません。
石、細工、デザインの三拍子揃った物が存在するのがアンティークジュエリーなのですから!!

僕はアンティークジュエリー・セミナーのページで、石好きにはアンティークジュエリーの良さは分からないと言って来ましたが、それは石好きの人は石だけを見てしまう傾向があり、アンティークジュエリーの最大の魅力と言える素晴らしい仕事を軽視する人が多いからです。

でも、僕は最近の宝石事情を知れば知るほど義憤の念にかられ、これからは認識を新たにしてアンティークジュエリーに使われている石にもっと注目しなければと思ったのです。


だからこのページを作ってアンティークジュエリーを愛する皆さんに、その事実を知って頂きたいと思ったのです。

今でさえ、優れたアンティークジュエリーは少なくなって来ているうえに、美しい宝石を使ったアンティークジュエリーは、よりいっそう評価が高まり、価格が上昇することは確実だと思います。

後で後悔されることのないように、今の内に美しい宝石を使った優れたアンティークジュエリーを購入されることをお勧め致します。

                           2013年8月17日
                              ルネサンス Gen Katagiri

【19世紀以前は、現代のような加熱処理は存在しなかった】
現代の宝石で行われている加熱処理の技術が最初に使われたのは、1915年から1920年頃に合成サファイヤを作っていたグラセット社が、偶然に色の良くないサファイヤを1500度の熱で加熱することで、色の良いサファイヤにすることに成功してからです。

それも実験的に成功したというだけで、その後の技術的な改良と、上質の石が枯渇して来たうえに、経済の発達で宝石の需要が増えたこともあり、1960年頃から本格的な加熱処理が始まったのです。

だから1500度の高熱を出せるストーブが無かった19世紀以前は、現代のような加熱処理は存在しなかったというのが間違いない事実なのです!!

                           2013年10月9日
                              ルネサンス Gen Katagiri

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