カボッションガーネット　ペンダント

イギリス　1870年〜1880年頃
カボッションガーネット、
オールドヨーロピアンカット・ダイヤモンド、
ローズカットダイヤモンド、
シルバー＆15ctゴールド
53mm× 36mm×15mm（バチカンを含む）
Sold

『宝石の上に宝石を留めるのは至難の技』
大きくて美しいカボッションガーネットとオールドヨーロピアンカット・ダイヤモンドのコラボレーションは、現代の私たちに新鮮な驚きを感じさせます！！

カボッションガーネットのような半球状の石に、ダイヤモンド留めるのは極めて難しい作業が伴います。

厚さが1,5cmもあるガーネットに穴を貫通させてダイヤモンドを留めるのは尚更難しい作業だからです！！

石に穴を開ける専用の電動ドリルがある現代でも、これだけの厚みのガーネットに穴を貫通させるのは至難の技ですが、
そんな便利な道具が無かった時代では極めて大変な作業だったことと思われます！！

『極めて珍しいデザインのフレーム』
そしてさらにさらに難しいのは、ダイヤモンドのフレームです！！

まるでダイヤモンドの蔦が絡まっているような作りはいったいどうやったら作れるのだろうと不思議でしょうがありません！！

ダイヤモンドを留めてある部分が銀で、裏のドレスに接触する部分はドレスを汚さないように金にしてあるのですから尚更です。

いくつかのパーツを作って鑞付けしたのでしょうが、いったいどうやったら留められるんだろうと思える場所にまでダイヤモンドが留められているのですから開いた口がふさがらないというものです！！

しかもダイヤモンドの留め方が爪留めではなく、彫り留めと言って銀の台を彫ってダイヤを留めてあるのです！
これは正に驚異の石留めなのです！！！

これほどの困難な作業をしてまでこのダイヤモンドのフレームを作ったのは、これだけの厚みのあるカボッションガーネットを美しく見せるには、普通のフレームで駄目だと思ったからに違いありません！

ダイヤモンドの蔦が絡まるようなデザインにすることによって、余分なボリューム感や重量感を感じさせずに、大きくて厚みのあるカボッションガーネットにより美しいというイメージを与える為なのです！！

この素晴らしいダイヤモンドのフレームを見ていると、作者のどんなに困難な作業でもそれをやり遂げることで美しい作品にしなければという情熱が伝わって来るのです！！

このカボッションガーネット・ペンダントの魅力はこの美しいダイヤモンドのフレームがあってこその魅力なのです！！

『膨大な時間を費やして作られたフレーム』
こういう複雑な形状のダイヤモンド・フレームは過去に見たことの無い物なので、もし、作者が初めてトライした物であれば、試行錯誤を繰り返して作った筈です！

おそらく、いくつもの試作品を作ったでしょうから、制作時間は軽く1年を超えたことでしょう！

それをもし工賃に換算したら今なら工賃だけで数百万円もの金額になるかも知れないのです！！！

だから僕はいつも優れたアンティークジュエリーほど、安い物はないと言っているのです！！

特にアンティークジュエリーの中でも、見たことのない珍しいデザインはオーダーされた物なのです！
そういう作品こそ本当に価値あるアンティークジュエリーなのです！♪