アールデコ　ダイヤモンド　ブローチ

オールドヨーロピアンカット・ダイヤモンド、ローズカットダイヤモンド、
プラチナ＆ゴールド、エナメル
ヨーロッパ　1920年頃
Sold
このブローチを見ていると、エドワーディアン（ベルエポック）のジュエリーが進化したのがアールデコのジュエリーだなと改めて思います。

エドワーディアンはプラチナを使ったジュエリーの走りで、繊細精緻なミル打ちと洗練されたデザインで人気がありますが、アールデコはそれらの要素を持ったうえにさらにより新しい感覚と独創的なデザインがプラスされているのです！

料理で言えばイタリアンが進化して出来たフランス料理と思えば良いのです（笑）。

このブローチはスタイリッシュな透かしを使った素晴らしいデザインが魅力ですが、高級なダイヤモンド・ジュエリーがプラチナ一辺倒の時代に、ゴールドをアクセントに使っているのが最大の特徴であり魅力なのです！

ゴールドの使い方は独創的で、エドワーディアン以前ならギロッシュ・エナメルを使うでしょうが、これはゴールドに独特の模様を彫ってその上に透明で僅かに色の付いたエナメルを施しで、ゴールドの輝きを意識的に抑えているのです！！

このブローチを見た瞬間に新鮮な驚きと美しさを感じた理由は、このような独創的な仕事が成されていたからだなと、今この文章を書きながら再認識しています。


ミル打ちも石留めも20世紀初頭の最高水準であることは言うまでもありませんし、側面から見ると僅かに湾曲しているのが分かりますが、これがフラットだったら立体感を感じない味気ない物になっていたことでしょう。

真に美しいジュエリーは、唯美しいだけのジュエリーとは違うのです！

新鮮な驚きを感じさせる、作者の独創的な閃きによる素晴らしいデザインが一番重要なことなのです！

独創的なアイデアのジュエリーを作るということは、手間が10倍も掛かるものなので、アンティークジュエリーでも滅多に出会う物ではないのです！！
だからこのようなアンティークジュエリーこそ本当はもの凄く安いと言えることを、皆さんにお解り頂ければ嬉しいです。

僕はその事をいつも意識して買い付けをしていますが、パリ駐在のスタッフはそれを完璧に理解しています。だからルネサンスのHPにはいつも素晴らしいアンティークジュエリーが登場するのです！♪

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